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ケヅメリクガメ

ケヅメリクガメ

大きな体と力強い足を持つ、アフリカのリクガメ

英名:African Spurred Tortoise
別名:サルカタリクガメ
学名:Centrochelys sulcata

ケヅメリクガメは、サハラ砂漠の南側に広がる半乾燥の草原やサバンナで暮らす、大型のリクガメです。

アフリカでは最大のリクガメで、島に暮らすゾウガメ類を除くと、世界最大級の陸生ガメです。大きなオスでは、甲長70センチを超え、体重が90〜100キログラムほどになることがあります。


基本データ

項目内容
名前ケヅメリクガメ
英名African Spurred Tortoise
別名サルカタリクガメ
学名Centrochelys sulcata
分類爬虫類・カメ目・リクガメ科
生息地サハラ砂漠南側のアフリカ地域
暮らす場所半乾燥の草原、サバンナ、低木地帯
大きさ甲長最大約70〜80センチ
体重大型個体で約90〜100キログラム
食べ物草、葉、花、雑草など
活動時間主に朝方と夕方
寿命50年以上。80〜100年とする資料もある
特徴太い足、大きな甲羅、後ろ足の突起、穴を掘る力

個体差や性別によって大きさは異なりますが、オスの方が大型になる傾向があります。とても長生きする動物であり、飼育環境によっては人間より長く生きる可能性があります。


体の秘密を観察しよう

① 名前の由来になった「ケヅメ」

ケヅメリクガメの「ケヅメ」は、漢字で書くと蹴爪です。

後ろ足の付け根付近には、爪や角のように見える硬い突起があります。この突起が名前の由来です。

英語でも「Spurred Tortoise」と呼ばれ、「突起を持つリクガメ」という意味があります。

観察ポイント

実物を横や後ろから観察してみましょう。

  • 後ろ足の近くに硬い突起があるかな?
  • 左右に同じようについているかな?
  • 前足の大きな鱗とは、どんな違いがあるかな?

足を持ち上げたり、体を裏返したりせず、見える範囲で観察してください。


② ショベルのような前足

前足は太く、表面には大きく硬い鱗が重なっています。

この力強い前足を使って地面を掘り、体が入るほどの穴を作ります。爪も太く、土をかき出すのに適した形をしています。

前足を正面から見ると、まるで鎧やショベルのようにも見えます。

観察ポイント

  • 前足には大きな鱗が何枚見えるかな?
  • 前足と後ろ足では形が違うかな?
  • 歩くとき、どのように体を支えているかな?

③ 暑さから逃げるための深い穴

ケヅメリクガメが暮らす地域では、日中の気温が非常に高くなることがあります。

暑さや乾燥を避けるため、地面に深い穴を掘り、気温が高い時間帯はその中で休みます。穴の深さが約3メートルに達する例もあり、地上より涼しく湿度が保たれた避難場所になります。

ケヅメリクガメが使わなくなった穴を、ほかの動物が利用することもあります。

観察ポイント

会場では穴を掘る姿が見られない場合もあります。前足の太さや爪を見ながら、

この足で、どれくらい大きな穴を掘れるだろう?

と想像してみましょう。


④ 甲羅は取り外せない「体の一部」

リクガメの甲羅は、背負っている家や荷物ではありません。

甲羅の内側では、背骨や肋骨とつながっています。上側の甲羅は「背甲」、お腹側は「腹甲」と呼ばれます。

甲羅は骨と、その表面を覆う硬い甲板からできています。ケヅメリクガメは甲羅から抜け出すことはできません。甲羅にも圧力や痛みを感じるため、強く叩いたり、物をぶつけたりしてはいけません。

観察ポイント

  • 背中の甲羅は何枚の模様に分かれているかな?
  • 中央と外側で、甲板の形は違うかな?
  • 成長した跡のような線が見えるかな?
  • お腹側の甲羅は何色かな?

※観察のために無理に持ち上げたり、裏返したりしないでください。


⑤ 甲羅にある溝

学名に使われている「sulcata」は、ラテン語で「溝がある」という意味に由来します。

甲羅を覆う甲板の間には、はっきりした溝が見られます。甲羅全体は、暮らしている環境になじみやすい黄褐色や砂色をしています。

観察ポイント

  • 甲羅は一色かな?場所によって濃さが違うかな?
  • 甲板の中心と外側では色が違うかな?
  • どんな模様に見えるかな?

リクガメと水に暮らすカメの違い

ケヅメリクガメは、主に陸上で生活するカメです。

陸上生活に適したリクガメは、一般的に、

  • 丸く盛り上がった重い甲羅
  • 太くて丈夫な足
  • 水かきの少ない指
  • 地面を掘るための爪

を持っています。

水中を泳ぐカメのような、平たく流線形の甲羅や大きな水かきはありません。

ただし、リクガメも水を飲み、浅い水に入ることがあります。泳ぐことを前提とした体ではないため、深い水へ入れてはいけません。


何を食べるの?

ケヅメリクガメは、主に植物を食べる草食性のリクガメです。

自然の中では、

  • 雑草
  • 乾燥した植物
  • サボテンなどの植物

を食べます。乾燥地帯に適応しており、食べた植物からも水分を得ています。

動物園では、牧草、葉野菜、リクガメ用のフードなどが与えられています。高繊維の植物を食べることに適した動物です。

RePLでのごはん

  • 主食:小松菜、マルベリックドライ(人工フード)
  • 好きな野菜:にんじん
  • 好きな野草:タンポポの葉
  • 食べるときの様子:なんでもかじります。指は近づけないで!

どんな暮らしをしているの?

ケヅメリクガメは、暑さが厳しい時間帯を避け、比較的涼しい朝方や夕方に活動します。

朝は日光を浴びて体を温め、その後、草や植物を探して歩きます。気温が高くなりすぎると、掘った穴の中に戻って休みます。

見た目はゆっくりしていますが、力が強く、歩きたい方向に障害物があると押して進もうとすることがあります。大型個体を飼育するには、広くて頑丈な設備が必要です。


小さな子ガメが大きく成長する

生まれたばかりのケヅメリクガメは、甲長5センチほどの小さな体です。

しかし成長すると、抱き上げることが難しいほど大きく重くなります。岡崎市動物総合センターは、握りこぶしほどの子ガメが、約5年で甲長40〜50センチに成長する場合があると紹介しています。

「小さいから飼いやすそう」と考えて迎えると、成長後に飼育場所を確保できなくなる場合があります。最後まで飼育できる環境を考えることが大切です。


卵から生まれる

ケヅメリクガメは卵を産みます。

メスは地面に巣穴を掘って産卵し、卵を土で覆います。1回に15〜30個ほど産む例があり、卵は地中で長い時間をかけて育ちます。

孵化した子ガメは小さいですが、活発に動き、自分で食べ物を探しながら成長します。


観察チャレンジ

実物を見ながら、いくつ見つけられるか挑戦してみましょう。

□ 大きく盛り上がった甲羅
□ 甲板の間にある溝
□ ショベルのような太い前足
□ 前足に重なる大きな鱗
□ 後ろ足の近くにある「ケヅメ」
□ 地面を掘るための爪
□ 草をかみ切る口
□ ゆっくり力強い歩き方

全部見つけられたら、あなたもケヅメリクガメ観察名人です。


ふれあいのお約束

ケヅメリクガメに触れるときは、必ずスタッフの案内に従ってください。

  • 甲羅を強く叩かない
  • 甲羅の上に乗らない
  • 頭や足を無理に引っ張らない
  • 指を口の近くに出さない
  • 前へ進んでいるときに、進路へ足を出さない
  • 勝手に持ち上げたり、裏返したりしない
  • 餌をスタッフの許可なく与えない
  • 触れ合った後は石けんで手を洗う

大きな個体はとても力が強いため、足を踏まれたり、壁との間に挟まれたりしないよう注意してください。


クイズラリーのヒント①

暑くなったら何をする?

ケヅメリクガメは、暑さや乾燥から身を守るため、太い前足を使って地面に深い穴を掘ります。

穴の中は、暑い地上より温度が低く、湿度も保たれています。

実物の太い前足と爪を観察すると、穴を掘る力を想像できます。


クイズラリーのヒント②

甲羅は着替えられる?

リクガメの甲羅は、背骨や肋骨とつながった体の一部です。

成長しても甲羅から抜け出したり、別の甲羅へ交換したりはしません。

甲羅にも感覚があるため、やさしく扱いましょう。


野生のケヅメリクガメ

野生のケヅメリクガメは、生息地の減少やペット目的の捕獲などの影響を受けています。IUCNの区分では、絶滅のおそれが高まっている「危急種」として紹介されています。

飼えなくなったペットを野外へ放すことは、その個体だけでなく、地域の生態系にも悪い影響を与える可能性があります。生き物を迎えるときは、成長後の大きさや寿命まで考えることが大切です。


もっと近くで観察してみよう

爬虫類&アクアリウムカフェRePLでは、ケヅメリクガメをはじめ、さまざまな爬虫類を観察できます。

イベントとは違う姿が見られたり、食事の様子や飼育環境について詳しく学べたりする日もあります。

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